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ゴミ連ニュース 2008.11



福田知事に直接、「馬頭の処分場建設は産廃特措法違反」と訴える
                               那珂川町の自然と環境を守る会 樺島弘文

●「措置命令も出さず、処分場で処理」は産廃特措法の基本方針に違反している

福田富一知事が8 月23 日に、那珂川町を訪れました。
「とちぎ元気フォーラムin 那珂川」と称して、町民100 名と意見交換を行ったのです。
議題は、産業振興や雇用、高齢・医療・福祉対策から環境・廃棄物問題まで多岐に渡りましたが、
3 年ぶりに馬頭の産廃処分場について反対派住民も直接、知事に意見を言う機会を得ました。

まず、那珂川町の自然と環境を守る会の小林盛会長が、「馬頭の産廃処分場建設は法律違反である」という指摘を行いました。
馬頭の処分場建設は、「北沢地区に不法投棄された産廃を処理するため」というのが、県や町の言い分です。

しかし、これは明らかに廃棄物処理法と産廃特措法に違反しているのです。

小林会長は、福田知事にこう訴えました。
「本来、不法投棄物の処理は処分場建設とは別の問題であり、その解決の道筋は廃棄物処理法と産廃特措法できちんと定められています。
しかし、県はこれらの法律をないがしろにして、処分場建設を進めようとしています。これは行政の不作為であり、行政にあるまじきものではないでしょうか」

知事の答えは「法律違反には当らないと考えている」というものでした。
しかし、北沢の不法投棄物に限らず、不法投棄された産廃を、投棄者や排出事業者(産廃を発生させた企業)の責任も問わずに、行政が産廃処分場を作って処理することは、明らかに廃棄物処理法と産廃特措法の立法趣旨と関係条項に反しています。

環境大臣が定めた産廃特措法の基本方針によれば、不法投棄物処理については、まず投棄者と排出事業者に措置命令を出して、撤去の責任を負わせなければなりません。

しかし、県は北沢の不法投棄については「投棄者には撤去費用を負担する能力がない」として、未だにこの措置命令を出していません。

これはおかしな話です。
酒酔い運転をして人にケガをさせた者が、お金がないからと言って、賠償責任を問われないで済むものでしょうか。

そんなバカな話はありません。
しかし、北沢の不法投棄については、このようなことがまかりとおろうとしているのです。

●産廃特措法の適用は、今年だけで3 件ある
●馬頭の北沢も申請すべき

また、排出事業者責任についても、手を付けていません。これについて「不法投棄撤去の措置命令も出さずに、県が税金で処分場を作って処理してやるということであれば、捨て得を許すことになるのではないか」という意見が出されました。

知事は「不法投棄物撤去時に調べて、排出者に協力を依頼する」と答えました。この「協力を依頼する」という姿勢は、誠に消極的です。
「協力」ではなく、「命令」しなければならないものでしょう。

県が不法投棄物を処理しようとする場合、環境大臣の定めるところによって廃特措法を適用して処理を進めなければなりません。
県が「北沢の不法投棄物は、生活に支障を生ずる可能性がある」としている以上、北沢も産廃特措法適用の用件は満たしています。

さらに、産廃特措法には、国庫補助や地方起債などの財政的バックアップも付いています。

今年に入って全国で3 件が、産廃特措法の適用を受けています。
なかには、新潟市巻町のように、2 万6000 ㎥という、馬頭の北沢より小規模の例もあります。馬頭も産廃特措法の適用を受けることは可能なのです。

どうして県は法律に基づいて北沢の不法投棄物処理を行わないのか。
それは、北沢の不法投棄物は名目に過ぎず、本音では産廃処分場を作りたいと考えているからではないでしょうか。
こうした行政の違法行為を許すわけにはいきません。

那珂川町の自然と環境を守る会は、この法律違反である点を、県北環境森林事務所を通じて
県知事に提出した意見書でも、指摘しています。

現在、県の環境森林部では、備中沢の産廃処分場の設置許可について審査が行われています。

この審査において、廃棄物処理法や産廃特措法に反する今回の処分場建設が認められるようであれば、
守る会は環境省に対して行政不服審査請求を行うつもりです。

●処分場の用地買収は、半分も進んでいない
●搬入道路も暗礁に乗り上げたまま

馬頭の備中沢に計画されている県営産廃処分場は、今なお用地買収が半分も進んでいません。加えて、産廃処分場への搬入道路の用地買収も進んでいません。変わらず暗礁に乗り上げた状態のままです。

これは、産廃処分場の建設に反対している地権者が多いことを示しています。これらの地権者の方々は、産廃処分場に反対している地域住民の気持ちを汲んでくれているものと思います。

県や町は、これからも土地の買収を持ちかけてくると思われますが、それに惑わされることなく、安心で安全な環境を子どもたち孫たちに残すためにも、用地買収に応じないで頂きたいと思います。


                            




 

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